5.歯槽膿漏について

歯に虫歯がないから、大丈夫というわけではありません。

歯槽膿漏は、本来歯の清掃 が十分に行われないために
細菌によって引き起こされる歯の周りの骨の病気があります。

歯が清掃されていないと歯垢がたまり、この中に無数の細菌が住み着くために歯茎に炎 症が引き起こされます。

これを長期間ほっておくと、歯垢が石灰化し、歯石となります。

こうなると歯ブラシで除去することはできず、そのうえに歯垢がたまり、
さらに歯石が 積み重なり、だんだん大きくなっていきます。

そうこうしているうちに、細菌によって 歯の周辺の骨が溶け、歯が動き始め、
今度は今まで全部の歯できちっと歯全体で噛んで いたはずが動き始めた歯が
最初にあたるためにこの歯に力が集中してさらに動揺を増し、
最後には歯を支える骨がなくなって抜け落ちてしまいます。

「歯槽膿漏は直りますか」という質問もよく受けます。

もとどうりに健康な骨を回復 できるかといえば「NO」です。

しかし、進行をとめることは多くの場合できます。そ れには2つの作業が必要になってきます。

1つは、スケーリングとよばれる、歯石をとる治療です。

歯石をとることで、歯垢を つきにくい歯にします。

また、医院によれば、さらに細かい歯石やヤニなどをとるため の機械を設置しているところもあります。

いずれにせよ歯槽膿漏かなと思ったらもう歯ブラシだけでは直せませんので、
歯石を採ってもらうのがいちばんです。

2つめは、かみ合わせのバランスをとることです。

いちど歯がぐらぐらすると歯のかみ合わせが変わってしまい、
全部の歯に均等に力がかからず、一部の歯に過剰な力が加 わって、
その歯をさらに増悪させてしまいます。

そこでかみ合わせのバランスをとるために虫歯になっていなくても、
歯をすりあわす治療が必要になります。

他方、歯科医院の考え方によって違いますが、グラグラした歯を固定する先生もいらっ しゃいます。

これについての考え方について2分されており、回答が得られていない状 態です。

1.歯について
2.虫歯予防について
3.歯の病気と治療について
4.補綴(差し歯やかぶせもの、入れ歯)について
5.歯槽膿漏について
6.抜歯について
7.矯正について
8.顎関節症について
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