1.歯について

「虫歯になりやすい体質とかはありますか」という質問をよく耳にします。

これは、乳歯と永久歯がいつごろできるのかを知っていただく必要があります。

乳歯がつくられるのは、胎児のときにほとんどができ、
歯冠(歯の頭の部分)が11カ月頃に完成しますので,
胎児の成長が思わしくないと,齲蝕に なりやすい歯になってしまいます.

一方,永久歯は,最初に6才臼歯ができて,出生と同時にエナメル質(歯の表層)の形成が始まります.

これは12才臼歯の歯冠が完成する7,8才頃まで続きます.
従って虫歯になりにくい歯を作ろう考えれば7才位まで
十分にカルシ ウムを摂取しなければなりません.

さらに,しっかりとした歯を支えるための根の完成を考えると,
乳歯で1.5〜3才まで、永久歯においては,9〜16年もの間に順次形成されてゆきます.

歯根は,歯周病と関連があります.歯根が十分に形成されなければ,
歯根の長さは短くなり,歯周病にかかった時に,十分抵抗することができなくなります.

また,歯の欠損が起こったときにブリッジや部分入れ歯を入れることになりますが,
支えるための根が弱いと,多くの歯を使用して支えることになります.

ここまでは歯の形成過程において栄養の必要性の話をしましたが,
歯ができてしまえば,歯の母体であるカルシウムは必要ないかといえばそうではありません.

骨と同様に歯もまたカルシウムの貯蔵庫なのです.

カルシウムが欠乏すれば,歯や骨からカルシウムが放出されます.

従って,日常から十分なカルシウムを摂取していただかなければ,
せっかく強い歯であっても弱くなってしまいます.

具体例では妊婦さんにみられるよう ですが,妊娠中は胎児に養分がとられるために,
出産後,歯が弱くなる人が珍しくあり ません

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